パナソニックのエコキュートに異常が起きると、リモコンの画面にエラーコードが表示されます。このコードは不具合の内容を示すサインで、自分で直せる軽微なものか、業者に見てもらうべきものかを見分ける手がかりになります。
本記事では、パナソニック製エコキュートのエラーコードを種類別に整理し、それぞれの発生要因と対応方法をまとめました。
まず確認!「U」系エラーは自分で対処できることが多い
「U」から始まるコードは、機器そのものの故障ではなく、使用状況や一時的な環境要因によるものがほとんどです。以下のような内容が該当します。
| コード | 状況 | 対応 |
|---|---|---|
| U22 | 断水・配管の凍結・止水栓が閉まっている | 断水の復旧待ち/解凍待ち/給水元栓を開く |
| U51 | 浴槽の栓を閉め忘れている | 栓をしてから「ふろ自動」で再運転 |
| U53 | 湯量が多すぎて浴槽からあふれた | 設定湯量を少なめに調整 |
| U54 | 浴槽に水が残った状態で試運転した | 浴槽を空にして栓をし、再度湯はり |
| U55 | 浴槽に湯を張ったまま長期間放置した | 湯を抜いてから改めて自動湯はり |
いずれも原因を取り除いたうえで、リモコンの「決定」または「確定」を押せば表示は消えます。K1・W1シリーズでは操作が異なり、台所リモコンの「メニュー」を3秒長押しするか、浴室リモコンの「リモコン切/入」を入れ直してください。
なお、湯切れを検知する U61 だけは点検が必要になる場合があります。タンクに湯があるか確認し、沸き上がりを待っても改善しない場合は、ふろ給湯サーミスターの点検・交換を依頼してください。
貯湯ユニット側のエラー(H系)
「H」から始まるコードは、貯湯ユニット内部の部品異常を示すもので、基本的に部品交換を伴う修理が必要です。
配管・水漏れ関連
H18|暖房水漏れ異常
暖房水の減水を検知して補水したのち、60時間以内に再び減水した状態。本体内および屋外の暖房配管、床暖房パネルの漏れを点検・補修します。
H29|酸素運転循環異常
ふろ配管の往き管と戻り管が逆に接続されており、酸素運転ができません。配管接続を確認して正しくつなぎ直します。
H92|ヒートポンプ配管誤配管検知
ヒートポンプ配管の戻り(湯側)と往き(水側)が入れ替わっています。接続の確認と修正が必要です。
H93|循環水系統異常
ヒートポンプ配管に温水が回りません。エアー抜き、水側バルブの開状態、詰まりや凍結の有無、タンク上部ノズルの詰まり、積層ポンプの動作を順に確認します。
H94|貯湯ユニット~ヒートポンプユニット間循環異常
配管の逆接続、折れ・詰まり、給水側の凍結、沸き上げポンプの空運転などが原因。給水止水栓と水側バルブを開き、凍結解凍・配管補修・エアー抜きを行います。
センサー(サーミスター)の断線・短絡
以下はいずれも該当サーミスターの断線または短絡が原因です。対処はリード線・コネクタの抜けを点検し、抵抗値を確認したうえで交換します。
| コード | 対象部品 |
|---|---|
| H32 | 給水サーミスター |
| H33 | ふろサーミスター |
| H34 | 給湯サーミスター |
| H37 | ふろ給湯サーミスター |
| H39 | 追いだきサーミスター |
| H45 | 追いだき熱交サーミスター |
| H46 | 中間サーミスター |
| H48 | 暖房往きサーミスター |
| H50 | 暖房戻りサーミスター |
| H84 | ミストセンサー |
| H89 | 給湯サブサーミスター |
温度検知の異常
H30|暖房往きサーミスター中途半端故障
暖房戻り側の温度が往き側を5分間上回った状態。リード線・コネクタを確認し、暖房往きサーミスターを交換します。
H35|高温異常
タンク上部の残湯サーミスターが高温を検知。残湯サーミスターの点検・交換を行います。
H69|暖房往きサーミスター過昇
暖房往きサーミスターが70℃以上を30秒連続で検知。サーミスターを交換します。
H81|給湯サーミスター温度異常
給湯サーミスターと給湯サブサーミスターの温度差が8℃以上開いた状態が継続。リード線・コネクタを点検のうえ、給湯混合弁ブロックごと交換します。
H91|温度過昇検知(保安器作動)
HE-37R1・37R2シリーズで、貯湯タンク上部の保安器が作動した状態です。安全装置が働いているため、自分で復帰操作や分解を行わず、販売店またはパナソニック修理窓口へ点検を依頼してください。
H97|追いだき熱交換器異常
ふろ運転をしていない時にふろサーミスターが高温を検知し、冷却運転後10分以内に再び冷却運転に入った状態。ふろサーミスターの抵抗値確認・交換、または追いだき熱交換器の交換が必要です。
弁(バルブ)の異常
H52|補水弁異常・補水異常
補水弁を開いて2分以内に満水にならない、または暖房注水試運転が1時間以内に終わらない状態。給水元栓を開ける、補水弁フィルターの目詰まり清掃、水漏れの補修、補水弁交換の順で確認します。
H54|三方弁異常
三方弁の位置が検出できない、または2箇所を同時に検出した状態。リード線・コネクタの抜けを確認し、三方弁を点検・交換します。
H56|ふろ混合弁異常
湯はり時に設定より高温を検知した、ふろ給湯サーミスターが残湯サーミスター1より低温になった、水側に駆動しても全開位置を検出できないなどの状態。ふろ混合弁・ふろ給湯サーミスターの点検・交換を行います。
H57|中間混合弁異常
中間混合弁を水側・湯側どちらに動かしても位置を検出できません。接続確認のうえ点検・交換します。
H58|バイパス弁断線検知
バイパス電磁弁の断線。コネクタの外れを確認するか、電磁弁を交換します。
H59|給湯混合弁異常
混合弁を湯側にしても給湯サーミスターが中間サーミスターより低温、水側にしても高温を検知する、あるいは水側で位置検出できない状態。給湯混合弁・給湯サーミスターの点検・交換が必要です。
H77|ふろ流量調整弁異常
水側に駆動しても全開位置を検出できません。リード線・コネクタの点検と弁の交換を行います。
H79|ふろ注湯弁異常
ふろ注湯弁が閉のときに流量センサーが流量を検知。注湯弁を交換します。
H85|ミスト混合弁異常
ミスト混合弁の原点位置が検出できません。接続を確認のうえ交換します。
H86|ミスト混合温度異常
原点位置でミスト供給温度が高い、または湯側全開で低い状態。断水復帰、給水元栓とミスト接続バルブを開く、ミストセンサーの点検・交換で対応します。
H87|給湯混合弁温度異常
シリーズによって判定条件が異なります。
- KB・FB・WB・KCシリーズ:湯側全開でも給湯温度が残湯サーミスター0より20℃以上低い、水側全開で60℃以上、設定温度+10℃以上が継続、給湯サーミスターとサブサーミスターの差が8℃以上、など
- KAシリーズ:湯側全開で残湯サーミスター0より13℃以上低い、水側全開で60℃以上、設定温度+10℃以上が継続、など
対処は、逆止弁の確認と給湯混合弁の交換、給水配管の凍結確認と防止、給水元栓を開く、断水復帰後の再操作、給湯混合弁ブロックの交換、ソーラーシステム接続の確認・補修など。冬場は凍結が原因のケースが多いため、まず解凍を試してください。
H88|ふろ混合弁温度異常
残湯サーミスター0が60℃以上かつ湯側全開で、ふろ給湯サーミスターが12~20℃以上低い状態が30秒続いた場合、または注湯時に設定温度+8℃以上が44秒続いた場合。ソーラーシステム接続の確認、混合弁の湯側逆止弁のゴミ除去、ふろ給湯サーミスターのコネクタ確認・交換で対応します。
ポンプ・ファン・電極の異常
H25|ふろフロースイッチ異常
ふろ循環ポンプ停止時・湯はり停止時にフロースイッチのONを検知。ふろ配管を洗浄してスイッチを清掃し、点検・交換します。外装にマグネットが付いていないかも確認してください。
H49|追いだきポンプ異常
シリーズにより判定が異なります。
- K1・K2・K3・D・DA・KA・UA・FAシリーズ:注湯時に追いだきサーミスターがふろ給湯サーミスターより8℃以上高い状態、またはふろサーミスターが8℃以上低い状態が30秒継続。リード線の補修、追いだきポンプ・サーミスターの交換に加え、給水元栓の全開、給水フィルターとふろ注湯弁フィルターのゴミ除去を確認します。
- KB・FB・WB・KCシリーズ:追いだきポンプが回らない、または回り続ける状態。コネクタ確認、ポンプの点検交換、制御基板の点検交換で対応します。
H60|水位電極異常
満水電極が水位を検出しているのに減水電極が3秒以上検出しない状態。リード線の接続確認、減水電極の抵抗値確認(正常値:水あり10MΩ未満/水なし10MΩ以上)、異常時は膨張タンクを交換します。
H66|酸素ファン異常
酸素ファンが作動しません。接続を確認し、ファンを点検・交換します。
H78|ふろポンプ異常
ポンプが回らない、回り続ける、水がない状態で運転した場合に発生。コネクタ確認、ポンプの点検交換、制御基板の点検交換を行います。
H83|水位窓設定異常
3分以内に浴槽の水位設定が完了しない状態。エアーかみの除去と配管確認、水位センサーの交換で対応します。
通信・電源の異常
H70|通信異常
メイン基板と暖房基板の通信が30秒以上途絶えた状態。コネクタの確認・補修、暖房基板(D1シリーズ)または制御基板(DAシリーズ)の交換を行います。
H76|リモコン通信異常/床暖房リモコン通信異常
16回通信を試みても接続できない状態。リモコンケーブルの点検・補修、リモコン本体の点検・交換、水位センサー・流量センサーの短絡確認、プリント基板の交換で対応します。
H82|時計電源異常・時計伝送異常
停電から復帰した際に時計データが崩れた状態。時刻合わせと日時設定をやり直せば解消します。
H90|貯湯ユニット~ヒートポンプユニット間通信異常
両ユニット間の通信が取れない、またはHE-K1シリーズで貯湯タンク上部の保安器が作動した状態。3心ケーブル連絡配線の接続確認、双方のプリント基板の点検・交換、保安器の復帰ボタン操作で対応します。
H95|電源電圧異常検知
電源電圧がAC200Vであるか確認して接続を修正、改善しない場合はプリント基板を点検・交換します。
ヒートポンプユニット側のエラー(F系)
「F」から始まるコードは主にヒートポンプユニット側の異常で、こちらも専門業者による対応が必要です。
冷媒・圧力系の異常
F12|圧力スイッチ作動
- K1・K2・K3・KA・DA・UAシリーズ:ヒートポンプ配管に温水が十分流れず冷媒圧力が異常上昇、または配管の誤接続。配管系路の点検(エアー抜き・水側バルブの開・逆止弁の有無・詰まり・凍結)、給水配管の解凍と給水元栓の開、配管接続の修正、タンク上部ノズルの詰まり除去、入水・出湯サーミスターの外れ点検、沸き上げポンプと膨張弁の点検・交換を行います。
- KB・WB・KCシリーズ:冷媒圧力の異常上昇。入水・出湯サーミスターの取付確認、膨張弁コネクタの確認、膨張弁コイルの抵抗値確認(正常値:20℃時46.3Ω)で対応します。
F20|吐出管温度異常
吐出管サーミスターが異常な高温を検知。サーミスターの抵抗値点検・交換、膨張弁コイルの点検・交換、冷媒管の詰まり(ヒートポンプユニット対応)を確認します。
F24|冷凍サイクル異常
残湯がある状態でヒートポンプ配管を逆接続した、出湯サーミスターが外れた、沸き上げポンプの不具合、膨張弁コイルの抵抗値異常(正常値:20℃時46±3Ω)、冷媒漏れなどが原因。配管の修正、サーミスターの正規取付、ポンプまたは基板の交換、膨張弁コイル交換で対応し、冷媒漏れはヒートポンプユニットごとの対応となります。
F27|圧力スイッチ(HPS)異常
圧力スイッチの断線。圧力スイッチとリアクタのリード線・コネクタの外れを点検し、プリント基板を点検・交換します。
F46|CT異常
圧縮機の回転数が上がってもCT入力が少ない状態。CT1の抵抗値が2kΩ以上ならプリント基板の点検・交換、2kΩ未満なら冷媒漏れと判断します。
温度・出湯の異常
F11|ピークカット異常
熱交換器の出湯温度が上がりません。ヒートポンプ配管系路の点検(エアー抜き・水側バルブの開・逆止弁の有無・詰まり・凍結)、タンク上部ノズルの詰まり除去、積層ポンプの点検を行います。冬場は凍結の可能性が高いため、まず解凍を確認してください。
F19|出湯温度異常
水熱交換器の循環流量が確保できず出湯温度が異常上昇。配管の折れ・詰まり、水側バルブの開状態を確認し、出湯サーミスターの抵抗値点検・交換、タンク上部ノズルの詰まり除去を行います。
F21|電装品箱内温度異常
電装品箱の内部温度が異常に高い状態。据付け寸法の点検・修正、ファンモーターの点検・交換で対応します。
F22|トランジスタモジュール温度異常/放熱フィン温度異常
- HE-UK・UAシリーズ:トランジスタモジュールサーミスターの高温異常。据付け寸法の点検・修正、プリント基板の点検・交換。
- HE-URシリーズ:放熱フィンの高温異常。フィンの汚れ除去、フィンサーミスターの点検・交換、ファンモーターの点検・交換。
モーター・ポンプの異常
F14|圧縮機ロック
圧縮機モーターが回転しません。配線を確認・修正し、圧縮機2相間の抵抗値を確認。正常ならプリント基板の交換、異常ならヒートポンプユニットごとの対応となります。
F15|ファンロック異常
ファンモーターが回転しません。異物の除去、コネクタ外れの点検、ファンモーターの抵抗値点検を行い、抵抗値が異常ならモーター交換、正常ならプリント基板交換です。
F67|積層(沸き上げ)ポンプ異常
積層ポンプが作動しない、または沸き上げポンプが最大出力で運転し続ける状態。リード線・コネクタの抜けを確認し、ポンプを点検・交換します。
F70|位置検出センサー異常
運転開始時に圧縮機が回転しません。連絡配線の点検・修正、圧縮機リード線の点検・修正、プリント基板2の点検・交換を行います。
電気系の異常
F16|入力電流異常検知
運転時の電流値が異常に高い状態。据付け寸法の確認・修正を行い、運転電流に異常があればプリント基板を交換します。
F23|DCピーク異常/OCP異常
- DCピーク異常:トランジスタモジュール内部で過電流や電源電圧の降下を検知。ヒートポンプ配管系路の点検・修正、沸き上げポンプの点検・交換、プリント基板の点検・交換、圧縮機の確認。
- OCP異常(HE-URシリーズ):圧縮機の回転数が異常に高い、または過電流・電源電圧降下を検知。プリント基板2の点検・交換。
F41|PFC保護/吸入管サーミスター異常
- PFC保護:PFC内部で電源電圧降下・過電流・温度上昇を検知。据付け寸法の点検・修正、プリント基板の点検・交換、リアクタのコネクタ外れ修正、膨張弁コイル交換。
- 吸入管サーミスター異常(HE-URシリーズ):断線または短絡。リード線・コネクタの外れ点検、抵抗値点検、交換。
漏水の検知
F17|漏水検知
本体内部からの水漏れを検知。漏れ箇所を補修し、水漏れが見当たらない場合は漏水センサーを点検・交換します。
F47|漏水センサー断線検知
漏水センサーの断線。リード線・コネクタの外れを確認・修正するか、センサーを交換します。
センサー(サーミスター)の断線・短絡
以下はいずれも該当部品の断線・短絡が原因で、リード線・コネクタの点検と部品の点検・交換で対応します。
| コード | 対象部品 |
|---|---|
| F36 | 外気サーミスター |
| F37 | 入水サーミスター |
| F38 | 残湯サーミスター |
| F40 | 吐出管サーミスター(外れも含む) |
| F42 | 空気熱交入口サーミスター |
| F43 | 空気熱交出口サーミスター/圧力センサー(HE-URシリーズ、プリント基板1の点検・交換も) |
| F44 | トランジスタサーミスター(HE-UK・UAシリーズ、プリント基板の点検・交換)/フィンサーミスター(HE-URシリーズ) |
| F45 | 出湯サーミスター |
| F62 | PFCサーミスター(プリント基板の点検・交換) |
| F94 | 水位センサー |
「H」「F」から始まるエラーは修理を依頼する
コードの頭文字が「H」または「F」の場合、部品交換を伴う対応が前提となります。ユーザー側でできることは限られるため、メーカーの修理窓口または販売店へ連絡してください。
修理費用の目安
パナソニック公式が公開している、出張費込みの最低価格帯は以下のとおりです。
| 症状 | 費用目安 |
|---|---|
| お湯が出ない | 30,000円~ |
| お湯張りができない | 22,000円~ |
| お湯が沸かない | 80,000円~ |
故障箇所や交換部品によっては数十万円規模になることもあるため、まずは見積もりを取ることをおすすめします。
修理を依頼する前にやっておくこと
パナソニックは、修理が来るまでの間に以下の対応を推奨しています。
- エコキュート用のブレーカーを「切」にする
- タンクの「漏電遮断器」を「切」にする
- 給水元栓を閉じる
ただし凍結が原因の場合は、放置すると被害が広がる可能性があるため、早めに修理を依頼してください。






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