エコキュート(電気でお湯を沸かす給湯の機械)のお湯が足りなくなったとき、昼間に沸き増しを続けると毎月の電気の料金が大きく跳ね上がります。
昼間の電気の単価は、夜間のプランに比べて2倍から3倍も高く設定されているからです。
お湯の残りが減ると自動で作り足す設定にしたまま毎日お風呂に入っていると、知らないうちに月に数千円もの無駄なお金を払い続けることになります。
本記事では、高い電気を使わずに済むリモコンの設定とお湯の切れを防ぐコツを説明します。まずは家計への負担がどれくらい増えているのかを確かめてください。
昼間にエコキュートの沸き増しをすると電気の料金はいくら高くなるか
エコキュートの沸き増しを昼間にすると、夜間にお湯を作るよりも電気の料金が2倍から3倍に跳ね上がります。電気の会社と結んでいるプランが、夜だけ安くなる特別な内容になっているからです。
夜間と昼間で変わる電気の値段の仕組み
昼間にお湯を沸かすと損をする理由は、深夜の電気の単価が極端に安いというプランの仕組みにあります。夜にお湯をためておくことを前提に、昼間の単価を高くする代わりに夜を安くするという契約の形をとっています。
東京にある電気の会社が提供するプランを例に挙げます。夜の11時から朝の7時までは、電気の単価が1キロワットあたり約15円で済みます。
これに対して昼間の時間は、同じ量の電気を使っても約35円から40円ほどの出費を求められます。電気の単価が2倍以上違う状態で、お湯を沸かすために機械をフルに動かすことになります。エコキュートは家の中にある家電の中でも、とくに電気を多く消費する設備です。単価の高い時間帯に動かせば、それだけ家計に与える影響も大きくなります。
毎日お湯を作り足した場合に払うお金の差
お湯が足りないからといって毎日昼間に沸き増しを続けると、毎月の支払いが数千円の単位で変わります。
お風呂の湯船を1回ためるのに必要な量(約200リットル)を昼間に沸かすと、1回あたり約100円の電気を消費します。これを毎日繰り返せば、月に3000円が余分に消えていく計算です。
週末に子どもが部活から帰ってきてシャワーを浴びるなど、限られた日だけなら数百円の負担で済みます。設定を変えずに毎日機械が動いていれば話は別です。
冬場の冷え込みが電気の消費をさらに加速させる
冬場は外の空気が冷たくなるため、エコキュートがお湯を作り出す効率が落ちます。空気の熱を利用してお湯を沸かす仕組み上、夏場と同じ量のお湯を作る場合でも、冬場はより長い時間をかけて機械を動かさなければなりません。
夏場であれば水道の水の温度が20度近くあるため、少し温めるだけでお湯の適温に達します。反対に真冬の時期は水温が5度前後まで下がり、熱いお湯にするためのエネルギーが余分にかかります。
昼間の冷たい風が吹く中で機械を動かすと、夜間に比べて効率が悪いだけでなく、高い単価の電気を長時間使い続ける最悪の組み合わせになります。昼間に機械の動く音が頻繁に聞こえるなら、すぐに設定を見直す行動に移ってください。
自動でお湯を足す機能を切って手動に切り替える手順
むだな電気の消費を防ぐには、お湯が減ったときに勝手に機械が動く機能を切るのが一番の解決策です。家族がお湯を使うタイミングは日によって違い、必ずしも昼間に作る必要がないからです。
リモコンの画面を見て、自動でお湯を足す設定がオンになっているかを確認してください。機械を買った直後は、お湯の切れを防ぐためにこの機能が最初から動くように設定されているのが普通です。
自動の機能を止めるための具体的な操作の流れは以下のとおりです。
- 台所にあるリモコンの画面を点灯させる
- メニューのボタンを押して一覧を開く
- お湯の管理や沸き増しの項目を選ぶ
- 自動で足す機能を「切」または「手動」に変更する
- 決定のボタンを押して最初の画面に戻る
メーカーごとに画面の言葉は違いますが、パナソニック製ならおまかせ、三菱の電機製ならお急ぎといった機能がこれに当たります。使うための説明の紙を開かなくても、リモコンの画面の案内を見ながら数分で終わる簡単な操作です。
リモコンの設定画面を開くのが面倒だと感じる人もいますが、この数分の作業を放置するだけで年間を通せば数万円のお金が逃げていきます。電気の会社から届く毎月の明細を見て昼間の電気の使用量が多いと感じたら、間違いなくこの機能が原因です。
どうしてもお湯が足りない日だけ、お風呂に入る少し前に手動のボタンを押して必要な分だけを作ります。設定を一つ変えるだけで毎月の支払いが目に見えて下がるのを実感できます。
急にお湯が必要になったときに沸き増しにかかる時間の目安
自動の機能を切ったあと、来客などで急にお湯をたくさん使いたくなったときは、手動のボタンを押して中身を作り足します。ボタンを押したからといってすぐにお湯が出るわけではありません。
タンクの中にある水の状態によって、完了するまでの時間は変わります。おおよその待ち時間の目安を以下にまとめます。
| 作りたいお湯の量 | かかる時間の目安 | 想定される使う場面 |
|---|---|---|
| タンクを満タンにする | 3時間から4時間 | 前日からお湯が空になっているとき |
| 湯船の半分ほどを作る | 1時間から1時間半 | 続けて家族がお風呂に入りたいとき |
| シャワー1人分を作る | 30分から40分 | 朝に髪を洗う分だけが足りないとき |
夜間にためたお湯が少し残っている状態で、お風呂の湯船の半分ほどを追加で作りたいときは、1時間から1時間半が目安になります。シャワーを1人分だけ追加で使いたいなら、30分ほど機械を動かせば十分なお湯がたまります。
急いでお風呂に入りたいときに、浴槽に直接お湯をためようと蛇口をひねっても、タンクの中身が空であれば水しか出てきません。手動でボタンを押したあとは、リモコンの画面に表示される沸き上げのマークが消えるまで待つしか方法がありません。ガスでお湯を沸かす機械のように、火をつけて瞬時にお湯が出るわけではないという特有の弱点を理解しておく必要があります。
夕方の忙しい時間帯にお湯が切れていることに気づいても、すぐに温かいお風呂には入れません。来客の予定がある日や、家族全員が続けてお風呂に入る日を見越して、時間を計算してボタンを押す行動が求められます。
お湯の切れを防ぎながら毎月の出費を抑える設定のコツ
昼間の高い電気を払わずに、お湯切れのストレスも無くすためには、機械が夜間に作るお湯の量をコントロールする設定の見直しが必要です。
夜間に作るお湯の量を一段階引き上げる
リモコンにあるお湯の量の設定が、自動や少なめになっている家庭では、ここを一番多い状態に変えてください。深夜の安い電気の時間帯だけで、タンクの限界までお湯をためる設定です。
370リットルの機械を使っているなら、毎日タンクの底までお湯を使い切る生活を見直します。夜の間に満タンまで沸かしておけば、日中にシャワーや洗い物を多少多めに使っても、夕方にお湯が空になる事態を防げます。
本体の容量そのものが足りていない場合は設定だけでは限界がありますが、お湯の沸き方を変えるだけで日中の沸き増しをゼロにできる家は多く存在します。まずはリモコンの画面を開き、夜間にお湯をフルで沸かす設定になっているかを確認してください。冬の寒い時期だけ一番多い設定にし、夏は少なめに戻すといった季節ごとの調整も無駄を減らす手段として有効です。
お湯をたくさん使う日は前日の夜に設定を変える
親戚が泊まりに来る日や、冬の休日に家族全員が朝風呂に入る予定があるときは、前日の夜に特別な設定を行います。リモコンの満タンで沸かすボタンや、休日のためのボタンをあらかじめ押しておく操作です。
当日の夕方に慌てて沸き増しをすると、昼間の高い電気を使うことになり、数百円の電気の料金の損を生みます。前日の夜に機械へ指示を出しておけば、夜間の安い電気でお湯をあらかじめ多めにためておけます。
事前の準備をしておくことで、当日はお湯の残りを気にせず快適に過ごせます。日々の習慣として、お湯を多く使う予定の前日夜にリモコンを触る癖をつけてください。
沸き増しを減らすために家族で取り組めるお湯の節約の工夫
リモコンの設定を変えるだけでなく、日頃からお湯の減りを遅くする工夫を取り入れると、さらに手動で作る回数を減らせます。
シャワーを使う時間を短くして節水の部品を取り付ける
お湯が一番激しく減るのは、お風呂のシャワーを流しっぱなしにしている時間です。頭や体を洗うときにこまめにシャワーを止めるだけで、1分間あたり約10リットルのお湯を節約できます。3分間止める習慣を家族4人が続ければ、それだけで1日120リットルのお湯が浮く計算です。
ホームセンターで買える節水用のシャワーの部品に交換する手もあります。出る水の量を物理的に絞ることで、タンクの中身を長持ちさせる工夫です。手元に水を止めるボタンがついている部品を選べば、蛇口をひねる手間が省けて自然と節水につながります。数千円の部品代は、電気の料金の節約分ですぐに取り戻せます。
台所の洗い物で使うお湯の温度を下げる
お風呂だけでなく、台所で毎日使うお湯の量も無視できません。冬場は油汚れを落とすために高い温度のお湯を出しっぱなしにして食器を洗う家庭が多く、これがタンクのお湯を削る原因になっています。
リモコンで台所へ送る給湯の温度を40度から35度へ下げるだけで、混ぜ合わせる水が増えるためタンクの熱いお湯の減りを遅くできます。ひどい油汚れはあらかじめ紙で拭き取り、ぬるま湯ですすぐようにするだけでも効果は絶大です。
食器を洗う専用の機械(食洗機)がある家なら、手洗いよりも使う水の量を大幅に減らせます。食洗機は少ないお湯を循環させて洗うため、エコキュートのお湯を長持ちさせる力強い味方になります。
お風呂の湯船の温度が下がるのを防ぐ
お風呂の湯船を自動で保温する機能を切ることも、タンクのお湯を守る有効な手段です。お湯の温度を保つために、機械はタンクの中の熱いお湯を絶えず使い続けているからです。
代わりに、湯船にお湯をためたらすぐにフタを閉める習慣をつけます。家族が続けてお風呂に入るように時間を合わせれば、追い炊きの機能を使わずに済みます。とくに冬場は湯船の温度が下がりやすいため、断熱の素材でできたシートをお湯の上に浮かべるだけでも熱が逃げるのを防げます。
設定を見直しても足りないときに疑うべき機械の寿命
夜間にお湯をフルで沸かす設定に変え、自動の沸き増しも切った状態であるにもかかわらず、毎日お湯が足りなくなる場合は、機械の内部に異常が起きています。
タンクの部品が壊れてお湯が漏れている
お湯をためるタンクの温度を測るセンサーが壊れていると、実際にはお湯が半分しかたまっていないのに、満タンであると機械が誤認します。そのため、夜間に十分なお湯を作らないまま朝を迎え、すぐに湯切れを起こしてしまいます。
配管のつなぎ目からお湯が少しずつ漏れ出している場合も、タンクの中身が勝手に減っていきます。家の中の蛇口をすべて閉めている状態で、屋外の水道のメーターにある銀色の部品がクルクルと回っているなら、どこかからお湯が外へ逃げている証拠です。そのまま放置すると、電気の料金だけでなく水道の料金まで跳ね上がります。プロの業者を呼んでセンサーや配管を直す場合、2万円から4万円ほどの修理の費用がかかります。
設置から10年を過ぎたら本体の買い替えを考える
機械を使い始めてから10年以上が経過している場合は、部品の劣化によってお湯を温める力そのものが落ちています。設定をいくら工夫しても直らないときは、専門の業者に点検を依頼するか、新しい本体への交換を検討する時期を迎えています。
古い機械の部品を数万円かけて直しても、半年後に別の部品が寿命を迎えて再び修理を呼ぶ事態に陥りやすいからです。最新の省エネの性能を持った機械に買い替えれば、毎月の電気の料金も古くなった今の状態より確実に安くなります。
まとめ:エコキュートの自動で沸かす設定を止めて家計への負担を減らす
エコキュートの沸き増しを昼間に頻繁に行うと、夜間のおよそ2倍から3倍の電気の料金を毎月払い続けることになります。まずはリモコンの自動で沸かす設定を切り、お湯が足りないときだけ手動で作る状態に変えてください。
夜間にお湯を限界までためる設定へ切り替えることで、日中の湯切れを防ぎながら高いお金の発生を抑えられます。来客の予定がある日は前日の夜に設定を変え、当日になって慌ててお湯を作らない工夫が家計を守ります。
設定をすべて見直してもお湯が足りないと感じる場合は、機械のセンサーの故障や寿命が疑われます。毎日のお湯の使い方を見直し、無駄な出費をなくして快適なお風呂の環境を維持しましょう。







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