エコキュートが寿命(10年〜15年)を迎え、交換・買い替えを検討する際、最も気になるのが費用です。結論から言うと、エコキュートの交換にかかる費用の総額は、30万円〜55万円が相場です。この費用は主に「本体価格」と「設置工事費(撤去費用込み)」に分けられ、最も差が出るのは本体価格です。
電気代高騰の時代において、最新のエコキュートに交換することは、単に故障を防ぐだけでなく、省エネ性能の向上による毎月の電気代の節約にも繋がります。古い機種から最新機種に交換するだけで、年間数万円の電気代が安くなるケースも珍しくありません。
費用を抑えるには、多機能な高級機種ではなく、必要な機能に絞った機種を選ぶことが最も効果的です。さらに、国や自治体の補助金制度を積極的に活用し、複数の専門業者から見積もりを取れば、実質的な自己負担額を大きく減らせます。
この記事では、エコキュート交換費用の相場と具体的な内訳、高くなる要因、そして費用を実質半額以下に抑えるための補助金活用法や業者選びのコツを徹底解説します。賢く交換して、家計にやさしい新しい生活をスタートさせましょう。
エコキュート交換費用の相場は30万円〜55万円
エコキュートが寿命(10年〜15年)を迎え、交換・買い替えを検討する際、最も気になるのが費用です。既存のエコキュートから新しいエコキュートへ交換する際の工事費込みの総額は、多くのケースで30万円〜55万円に収まります。
交換総額の全国平均と地域差について
全国的に見ても、エコキュートの交換にかかる平均費用は44万円前後という調査データもあります。ただし、この費用相場は、交換前の機器や地域によって変動します。
| 交換前の機器 | 工事費用込みの目安 | 費用の傾向 |
|---|---|---|
| エコキュート ↓ エコキュート |
30万円〜55万円 | 最もスムーズで工事費が安い |
| 電気温水器 ↓ エコキュート |
40万円〜80万円 | 基礎工事や配管工事が必要になる場合がある |
| ガス給湯器 ↓ エコキュート |
50万円〜100万円 | 200V電源工事や大がかりな基礎工事が必要で最も高額 |
費用を左右する最大の要因は「機種のグレード」
上記のように、交換前の機器による工事の難易度も費用を左右しますが、最終的な総額に最も大きく影響するのは、「選ぶエコキュート本体のグレードと容量」です。
高性能なプレミアムモデルや大容量タイプを選ぶと、本体価格だけで50万円を超えることも珍しくありません。費用を抑えるには、多機能な高級機種ではなく、必要な機能に絞ったスタンダードな機種を選ぶことが最も効果的です。
交換費用の内訳を徹底解説!「本体」と「工事」の割合は?
エコキュートの交換費用は、主に「本体価格」と「工事費用」の二つに分けられます。一般的に、総額の約7割が本体価格、約3割が工事費用となります。
費用の約7割を占める「エコキュート本体価格」
エコキュートの本体価格は、メーカーの定価が非常に高く設定されていますが、専門店やネット業者は大量仕入れにより、定価の5割〜8割引きという破格の値引きで販売しています。
- 相場: 20万円〜50万円(販売価格)
- 変動要因: タンク容量、給湯タイプ(フルオート・オート・給湯専用)、搭載機能(バブル機能、お掃除機能など)
本体価格を抑えるためには、販売店が提示する割引後の価格を比較することが重要です。
費用の約3割を占める「設置工事・撤去費用」
工事費用は、新しいエコキュートの設置と、古い機器の撤去・運搬・処分にかかる費用です。
| 工事項目 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 標準工事費 | 5万円〜15万円 | 既存のエコキュートからの交換で、基礎や配管が流用できる場合 |
| 既存機器撤去費 | 5,000円〜20,000円 | 古い機器の処分と運搬にかかる費用 |
| 電気工事費 | 4万円〜10万円 | 既存がガス給湯器の場合、ブレーカー増設や専用回路設置が必要 |
| 基礎工事費 | 2万円〜5万円 | 既存がガス給湯器で、土台を新設する場合など |
既存の機器がエコキュートであれば、基礎や配管がそのまま使えるため、工事費用が最も安く抑えられます。
本体価格が高くなる4つの要因(機能・容量・メーカー)
本体価格が想定よりも高くなってしまうのには、明確な理由があります。本当に必要な機能かを見極めることで、不必要な出費を抑えることができます。
要因1:容量(370L vs 460L)が大きいほど高額になる
家族構成に合わせて選ぶタンク容量は、容量が大きくなるほど本体価格も高くなります。
| 容量の目安 | 家族構成の目安 | 価格差の目安 |
|---|---|---|
| 370L | 3人〜5人 | スタンダードな価格 |
| 460L | 5人〜7人 | 3万円〜5万円程度価格が高い |
ただし、容量が小さすぎるとお湯切れを起こし、昼間の電気代が高い時間帯に「沸き増し」をしてしまい、かえってランニングコストが高くなるリスクがあります。家族構成と将来の家族計画を考慮して適正容量を選びましょう。
要因2:フルオート、多機能(バブル、お掃除機能)の有無
給湯タイプと搭載機能の多さが、本体価格を大きく左右します。
- フルオートタイプ: お湯張り、保温、追い焚き、自動足し湯、配管自動洗浄まで全て自動で行う最も高価なタイプ。
- オートタイプ: お湯張り、保温、追い焚きは可能だが、自動足し湯機能がないタイプ。
- 給湯専用タイプ: 蛇口からお湯を出すことしかできない、最も安価なタイプ。
さらに、マイクロバブル入浴やUV除菌機能などの快適機能が付いたハイグレードモデルは、スタンダードモデルと比べて10万円以上高くなる傾向があります。
要因3:寒冷地仕様、高圧給湯仕様などの特殊性能
特定の設置環境やニーズに合わせた特殊な機能を持つ機種は、標準モデルより高くなります。
- 寒冷地仕様: マイナス10℃以下に対応できるよう、内部の凍結防止対策が強化されており、2万円〜5万円程度価格が上がります。
- 高圧給湯仕様: 水圧が低くなりがちなマンションの高層階や、2階以上でお湯を使う際に適しており、5万円〜10万円程度高くなります。
要因4:発売から間もない最新機種を選ぶ
メーカーが発売したばかりの最新モデルは、型落ちモデルに比べて機能が大きく向上していなくても、本体価格が高く設定されています。
費用を抑えるなら、機能や性能がほとんど変わらない「型落ちモデル」(1年〜2年前に発売されたモデル)を狙うのがおすすめです。在庫処分のタイミングであれば、大幅な値引きが期待できます。
工事費用が高くなるケースと費用を抑える方法
本体価格は抑えられても、予期せぬ工事費用が発生して総額が跳ね上がるケースがあります。
既存の機器が電気温水器・ガス給湯器の場合の追加工事費
既存の給湯器からエコキュートへ交換する場合、以下の追加工事が必要になり、工事費用が高くなります。
| 既存機器 | 主な追加工事 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| ガス給湯器 | 200V電源工事、専用回路設置、新たな基礎工事 | 15万円以上 |
| 電気温水器 | 既存の配管が流用できない場合の交換工事 | 2万円〜5万円 |
特にガス給湯器からの交換は、電気工事や大がかりな土台工事が必要になるため、総額が70万円を超えることもあります。
設置場所の変更やユニック車が必要な特殊工事
設置場所の状況によって、標準工事外の費用が発生することがあります。
- 設置場所の変更: 配管や配線を大幅に延長する必要があり、追加費用が発生します。
- ユニック車(クレーン)の使用: 設置場所が狭い、または屋上など搬入が困難な場所にある場合、クレーン車の手配が必要となり、5万円〜10万円以上の費用が加算されます。
見積もり前に、設置場所の状況を正確に業者に伝え、現地調査をしっかり行ってもらうことで、予期せぬ追加費用を防ぐことができます。
交換費用を実質半額以下に!国と自治体の補助金活用術
エコキュートの交換費用を最も大きく削減できるのが、国や自治体の補助金制度です。高額な初期費用を大幅に軽減できるため、積極的に活用すべきです。
国の補助金(給湯省エネ2025事業など)の仕組みと注意点
現在、エコキュートの導入を支援する国の補助金事業として「住宅省エネ2025キャンペーン(給湯省エネ2025事業)」が実施されています。
- 基本補助額: エコキュート1台あたり6万円
- 性能加算額: 高い省エネ性能を持つ機種で最大7万円加算
- 撤去加算額: 電気温水器の撤去を伴う場合、4万円加算(※予算上限に注意)
これにより、エコキュート1台あたり最大17万円の補助金を受け取れる可能性があります。
注意点:
補助金を受け取るには、国に登録された事業者(工事業者)を通じて申請する必要があり、個人で直接申請することはできません。また、予算がなくなり次第、期間内でも早期終了するため、早めの検討と業者への相談が不可欠です。
自治体独自の補助金をダブルで活用する
国の補助金に加えて、お住まいの都道府県や市区町村が独自に「高効率給湯器導入補助金」を出している場合があります。
- ダブル活用(併用): 国の補助金と地方自治体の補助金は、原則として併用が可能です。
- 補助額の目安: 自治体によって異なりますが、3万円〜10万円程度が一般的です。
例えば、国の補助金で13万円、自治体の補助金で3万円を受け取れば、合計16万円が自己負担額から差し引かれ、交換費用を大きく削減できます。
損をしないための業者選びのポイントと交渉のコツ
最終的な交換費用は、選ぶ業者によって大きく異なります。安くて信頼できる業者を選ぶことが、費用削減の最終的な鍵となります。
「訪問販売店」と「地域密着の工事店」のメリット・デメリット
エコキュートの交換を依頼できる業者は主に3タイプあります。
| 業者タイプ | 本体価格の傾向 | 工事費・安心感の傾向 |
|---|---|---|
| エコキュート専門業者(ネット含む) | 最も安い(大量仕入れによる) | 施工実績が豊富で技術力は高いことが多い |
| 家電量販店 | 専門店より高い(工事を外注するため) | ポイント還元や大手への安心感がある |
| 地域密着の電気店・工務店 | 定価販売のことが多いが、交渉次第 | アフターフォローの安心感、急な故障に対応しやすい |
訪問販売業者や、相場より極端に安い業者には、手抜き工事や後からの高額な追加請求のリスクがあるため注意が必要です。
見積もり比較で安くする!最低3社から相見積もりを取る
費用を安く抑えるための最善策は、最低でも3社以上から相見積もりを取ることです。
- 値引き交渉の材料に: 他社の見積もり価格を提示することで、競争原理が働き、業者側から値引きを引き出しやすくなります。
- 費用の内訳比較: 総額だけでなく、「本体価格」「標準工事費」「撤去処分費」の各項目を比較し、不透明な費用がないかチェックしましょう。
「相見積もりをしている」と正直に伝えることで、業者も最初から競争力のある価格を提示してくる可能性が高まります。
まとめ
エコキュートの交換費用は、機種や工事内容によって変動しますが、30万円〜55万円が相場です。
- 費用の内訳: 総額の約7割を占める本体価格と、約3割を占める工事費用に分かれます。
- 費用を抑えるポイント: 必要な機能に絞ったスタンダードモデルや型落ちモデルを選び、本体価格を抑えましょう。
- 最大の節約策: 国の給湯省エネ2025事業(最大17万円)や自治体の補助金を最大限に活用することで、実質的な交換費用を大幅に削減できます。
- 最善の行動: 複数の専門業者から相見積もりを取り、価格競争させることで、安くて信頼できる業者を見つけましょう。
計画的に交換を進めることで、高額な修理費用や急な故障の不安から解放され、家計に優しい新しいエコキュート生活をスタートできます。







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