エコキュートの導入を検討している方に、また一つ耳寄りな話です。
東京都が令和5年度から、エコキュートの設置費用への助成をスタートさせました。
「熱と電気の有効利用促進事業」はエコキュートや太陽熱利用システム、地中熱利用システムなどを対象に助成金が支払われる制度で、エコキュートに関しては、機器費・工事費の3分の1、22万円を上限として助成してくれます。
ただし、エコキュートを導入するだけでは助成金がもらえないなど、いくつかの制限があるので注意が必要です。
それでは助成の対象や手続きについて、くわしくみていきましょう。
東京都も用意!エコキュートへの助成金・最高22万円
東京都のエコキュート助成金「熱と電気の有効利用促進事業」は、令和5年4月1日にスタートしました。助成率はエコキュート本体の機器費と取り付け工事費の合計額の3分の1、上限は22万円となっています。
たとえば、エコキュート本体と取り付け費用の合計が45万円だった場合、3分の1の額である15万円が助成金となるのです。
一方で、合計が72万円だった場合、3分の1の額は24万円ですが、上限によりもらえる金額は22万円となります。
さらにうれしいことに、国や区市町村が用意している補助金・助成金との併用が可能です。これにより、検討していたエコキュートがお得になるので、新設や交換なら、今がおすすめといえます。
東京都の温暖化防止の拠点「クールネット東京」
クールネット東京 は「東京都地球温暖化防止活動推進センター」ともよばれており、「(公財)東京都環境公社」が運営しています。
東京都のエコキュートへの助成金「熱と電気の有効利用促進事業」を実施しているのがクールネット東京。東京都の地球温暖化防止の拠点として普及啓発活動に取り組み、都民や中小事業者の地球温暖化防止や省エネを支援して いるのです。
国のエコキュートへの補助金「給湯省エネ事業」との併用も可能
国が用意しているエコキュートへの補助金「給湯省エネ事業」は、現在の給湯器から高効率タイプへの買い替えをうながすもので、東京都の助成金との併用が可能です。エコキュート以外にハイブリッド給湯器やエネファームも対象となっています。
補助金額はエコキュートとハイブリッド給湯機は5万円、エネファームは15万円ですが、補助を受けるには、いくつかの条件のクリアが必要です。
たとえば、助成金の交付期間は令和5年3月31日〜12月31日となっているものの、予算額の300億円に達した時点で終了してしまうところです。好評につき予算額はどんどん減っているので、早めの申請が必要でしょう。
給湯省エネ事業についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
区市町村の補助金・助成金もチェックしよう
東京都「熱と電気の有効利用促進事業」や国「給湯省エネ事業」に加えて、区市町村の中には、独自の補助金・助成金を用意しているところもあります。
たとえば「世田谷区エコ住宅補助金」では、エコキュートなど高効率給湯器の購入に2万円の補助金を用意しています。
また「練馬区カーボンニュートラル化設備設置等補助制度」では、エコキュートの購入に2万5,000円の補助金を用意していますし、三鷹市「新エネルギー・省エネルギー設備設置助成金」では、2万円の助成金を用意しているのです。
お住まいの自治体も、補助金・助成金を用意しているかもしれないので、ぜひ問い合わせてみてください。
一方で区市町村の補助金・助成金を得るためには、条件がもうけられているケースもあります。世田谷区と練馬区、三鷹市については各リンクを参照してください。
東京都のエコキュート補助金の対象者とは?
東京都のエコキュート助成金の難しさは、対象者に制限があるところです。
中でも大きなものは、エコキュートの設置だけでは助成金の申請ができないというものです。助成の対象になるには、太陽光発電システムを設置済みか、太陽光発電システムの新設が必要になります。
東京なら太陽光発電システムとの同時施工の検討を
エコキュートの設置で東京都の助成金をねらっているけど、太陽光発電システムをまだ設置していないというお家なら、エコキュートと太陽光発電システムの同時施工をおすすめします。
理由は東京都が太陽光発電システムの新設への助成金を用意しており、エコキュート助成金とあわせて申請することができるからです。
同時施工なら窓口が一つになるので交渉しやすい、工事期間をそろえられるので生活への影響が少ない、助成金の申請を一手にまかせられるなどのメリットが生まれます。
太陽光発電システムの新設にも補助金・助成金が!!
東京都で太陽光発電設備を設置する場合の助成金額は1kWあたり12万円、上限は36万円となっています。
住宅用の太陽光発電システムの平均的な容量は4.5kW、設置した場合の初期費用は概算で25万円/1kWなので112万5,000円ですが、そのうち36万円が東京都から助成されるのです。
あわせて期待できるのが、区市町村の補助金・助成金です。たとえば世田谷区なら30万円の上限など制限はありますが、設置費用の10%を補助してくれます。お住まいの自治体についても、ぜひチェックしてみましょう。
太陽光発電システムを設置するには、決して安くはない金額がかかるので、今までためらっていた方も多いはずです。しかし補助金・助成金は、導入への大きな力になってくれることでしょう。
東京都の補助金の対象となるエコキュートとは?
東京都のエコキュート助成金は、日中の太陽光発電システムの余剰電力を湯沸かしに活用できるタイプだけを対象としています。
従来のエコキュートは割安の夜間電力を用いるタイプが主流でしたが、東京都の助成金の対象となるのは、近年注目を集めているタイプです。太陽光発電システムと連動して、家庭で消費しきれなかった電力でお湯を沸かします。従来のエコキュートより高い省エネ性能を持っており、各メーカーも製品をラインナップしています。
三菱
SRT-B466U-PVなど「お天気リンクEZ」を搭載しているタイプが対象です。太陽光発電システムによる電力の有効活用のために翌日の天気予報をインターネットで参照し、夜間に湯沸かしする量を調節します。
パナソニック
HE-Y46KQVやHE-Y37KQVなど「ソーラーチャージ」を搭載しているタイプが対象です。翌日の天気予報をアプリやHEMS経由で参照、もしくは手動による入力で、夜間の湯沸かし量を調節して節電を行います。
ダイキン
EQ46XFPVやEQ37XFPVなど「昼間シフト機能」を搭載するタイプが対象です。昼間湯沸かしの開始・終了時刻を手動入力することで、太陽光発電システムの余剰電力をかしこく活用することができます。
他のメーカーも補助金の対象となるエコキュートをラインナップしています。「sky-ecoキュート」は業界一筋の専門スタッフがお客様の環境に合った機種のご提案やご相談も無料で受け付けております。ぜひ窓口までお問い合わせください。
東京都のエコキュート助成金の申請手続き
東京都のエコキュート助成金の申請手続きは以下の4段階となっています。
1.事前申し込み
2.契約・施工
3.審査・交付決定兼確定額通知
4.助成金支払い
注意点は「1.事前申し込み」の際に見積書が必要になることです。エコキュートの購入・設置を依頼する業者を決めておきましょう。
業者選びはトラブル時にも安心できる、地元の業者がおすすめです。複数の候補から見積書をとって比較・検討することや、設置実績の豊富さをHPなどでチェックすることもお忘れなく。
1.事前申し込み
エコキュートの購入・設置を依頼する業者を決めたら「見積書」をとり、「事前申込書」「誓約書」と一緒にクールネット東京に提出します。申請はクールネット東京のHPからオンラインで、または用紙を入手しておこなってください。
2.契約・施工
事前申し込みが完了すると、その旨を伝える連絡が来るので、エコキュートの購入・設置を依頼する業者と契約を結び、工事に入ります。施工が完了したら「助成金更新政兼実績報告書」をクールネット東京のHPからダウンロードして記入、提出してください。
提出は事前申し込みの受付から1年以内など、期限が決まっているので注意が必要です。
3.審査・交付決定兼確定額通知
「助成金更新政兼実績報告書」を提出すると、クールネット東京が審査をおこないます。通過した場合「交付決定兼確定額通知書」が送られて来るので、助成金の振り込みまで大切に保管しておきましょう。
4.助成金支払い
助成金が口座に振り込まれるのは「交付決定兼確定額通知書」の送付から1〜2カ月後になります。振り込んだ旨の連絡は特に行われないので、数カ月たっても振り込まれないようなら、クールネット東京に連絡してみましょう。
申請はエコキュート設置業者に依頼しよう
東京都のエコキュート助成金の申請手続きをみてきましたが、提出する書類が何種類もある上に、不具合があったら再提出しなければなりません。記入には専門的な知識も必要になるので、申請するのは正直面倒でしょう。
さらに面倒なことに、エコキュートの補助金・助成金は国や区市町村も用意していますし、太陽光発電システムと同時施工する場合、そこでも同じような申請手続きを踏まねばなりません。
補助金・助成金の申請をご自身でするのが面倒なら、エコキュートや太陽光発電システムの設置業者にまかせてしまいましょう。エコキュートの購入・設置業者選びには、補助金・助成金の申請に慣れているかのチェックも大切です。
東京都のエコキュート助成金の注意点
エコキュート助成金の申請を業者にまかせるとしても、注意する点はいくつかあるものです。うっかりしていると助成金がもらえないこともありえるので、以下の項目に目を通しておきましょう。
東京都が実施する他の補助金・助成金との併用はできない
クールネット東京が用意している助成金は、エコキュートが対象のものだけではありません。「東京ゼロエミ住宅導入促進事業」など多岐にわたりますが、これらの併用はできません。
他の補助金・助成金と併用できるのは、国や区市町村などクールネット東京が用意しているもの以外となります。
期間が決まっている
クールネット東京の「熱と電気の有効利用促進事業」の実施期間は、令和5年4月1日から令和10年3月31日までの間と決まっているので、エコキュートの助成金の申請も期間内におこなってください。
のんびり構えすぎて、期限が過ぎてしまわないようご注意を。
予算額が決まっている
エコキュートへの助成金も含まれる「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」の予算総額は、令和5年度で496億円となっています。たくさんの応募があった場合は年度中に予算枠を超えてしまい、募集が打ち切られるかもしれません。
年度初めなど、助成金の申請は早めにおこなうことをおすすめします。
まとめ
クールネット東京の「熱と電気の有効利用促進事業」は、エコキュートの新設・入れ替えを検討している方を後押ししてくれる制度です。
東京都が用意しているのは最高で22万円の助成金です。国や区市町村の補助金・助成金と併用もできるので、購入へのハードルがぐっと低くなります。
とはいえ東京都や国、区市町村の補助金・助成金には、それぞれ交付条件が決められており手続きも煩雑です。いくつかの注意すべき点もあるので、慣れないと混乱してしまうでしょう。
おすすめは実績豊富な販売・施工業者を選んで、補助金・助成金の申請も依頼することです。豊富な実績をもつ「sky-ecoキュート」へ、是非お問い合わせ下さい。
光熱費が安く環境にも優しいエコキュートは今や必須の設備です。東京都が用意する助成金を利用して、エコキュートのメリットを実感してください。