エコキュートの導入を検討している方に、また一つ耳寄りな話です。
東京都が行っている「熱と電気の有効利用促進事業」では、エコキュートや太陽熱利用システム、地中熱利用システムなどを対象に助成金が支払われます。
エコキュートに関しては、機器費・工事費の3分の1、22万円を上限として補助金が貰えるので、エコキュートの購入を考えている方におすすめです。
ただし、注意点もあるので申込みたい方は内容を知っておきましょう。
そこで今回は、東京都の「熱と電気の有効利用促進事業」について解説します。ぜひ、参考にしてください。
なお、本記事は2025年3月末時点での情報に基づいて作成しております。最新の情報と異なる可能性があるので注意しましょう。
東京都も用意!エコキュートへの助成金・最高22万円
東京都の「熱と電気の有効利用促進事業」は、エコキュートを始めとした様々な機器の設置に対して補助金を支給する制度です。
エコキュートの助成率は本体の機器費と取り付け工事費の合計額の3分の1、上限は22万円となっています。
たとえば、エコキュート本体と取り付け費用の合計が45万円だった場合、3分の1の額である15万円が助成金となるのです。
一方で、合計が72万円だった場合、3分の1の額は24万円ですが、上限によりもらえる金額は22万円となります。
なお、国や地方自治体は省エネ性能の高い給湯器に対して補助金を出す傾向があり、条件を満たしているなら複数の補助金との併用が可能です。
複数の補助金を併用できれば、検討していたエコキュートがお得になるので、新設や交換なら、今がおすすめといえます。
東京都の温暖化防止の拠点「クール・ネット東京」
クール・ネット東京とは「東京都地球温暖化防止活動推進センター」の愛称で、「(公財)東京都環境公社」が運営しています。
東京都の地球温暖化防止の拠点として普及啓発活動に取り組み、都民や中小事業者の地球温暖化防止や省エネを支援しているのです。
国のエコキュートへの補助金「給湯省エネ2025事業」との併用も可能
「熱と電気の有効利用促進事業」は条件を満たしているならほかの補助金制度との併用が可能です。
例えば、国が主催している「給湯省エネ2025事業」との併用が可能で、エコキュートを購入時に1台につき6万円、条件を満たせば合計13万円の補助金が貰えます。
つまり、東京都に住んでいる方は、「熱と電気の有効利用促進事業」で最大22万円、「給湯省エネ2025事業」で最大13万円、2つで合計35万円の補助金を受け取ることが可能です。
ただし、補助金を受け取るためには両方の条件を満たしたエコキュートを購入し、決められた手順で申請を進める必要があります。
また、補助金制度は予算が尽きたら終了する仕組みとなっているので、タイミングによっては申し込むことができません。
補助金制度を利用したいと考えている方は、条件や申し込み状況などを確認しましょう。
給湯省エネ事業についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。

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給湯省エネ2025事業とは?過去の補助金制度との違いや申し込む流れなどを解説
区市町村の補助金・助成金もチェックしよう
国や都だけではなく、区市町村がエコキュートの購入時に補助金を出しているケースがあります。
住んでいる地方自治体によっては、国の「給湯省エネ2025事業」と都の「熱と電気の有効利用促進事業」との併用が可能です。
たとえば、令和6年度に開催されていた「世田谷区エコ住宅補助金」では、エコキュートなど高効率給湯器の購入に2万円の補助金を用意しています。
また、「【令和7年度】練馬区カーボンニュートラル化設備設置等補助金」では、エコキュートの購入に2万5,000円の補助金が貰えるため、「給湯省エネ2025事業」と「熱と電気の有効利用促進事業」と併用すれば37万5,000円の補助金を貰うことが可能です。
お住まいの自治体も、補助金・助成金を用意しているかもしれないので、ぜひ問い合わせてみてください。
ただし、区市町村の補助金・助成金を得るためには条件を満たす必要があるので、注意事項を確認しましょう。
東京都のエコキュート補助金の対象者とは?
東京都の「熱と電気の有効利用促進事業」でエコキュートの補助金を受け取るためには、次の条件を満たす必要があります。
- 都内の住宅に設置する
- 期限内に設置する
- 一定以上の性能と機能を有している
- 太陽光発電システムとの連携機能を持ち、連携が可能なこと
特に重要なのが、一定以上の性能と機能を持ち、太陽光発電システムと連携することです。
現時点で太陽光発電システムを設置していない場合、「熱と電気の有効利用促進事業」でエコキュートの補助金を受け取るためには、条件を満たした太陽光発電システムを新たに設置する必要があります。
一緒に太陽光発電システムの導入を進めましょう
東京都の「熱と電気の有効利用促進事業」でエコキュートの補助金を貰いたいと考えている方は、一緒に太陽光発電システムの導入を進めましょう。
実は、クール・ネット東京では太陽光発電システムの設置に対する補助金制度を行っています。
条件を満たしている場合、1kWあたり10万円~15万円の補助金を貰える可能性があるため、高額な太陽光発電システムをお得に購入が可能です。
また、区市町村によっては太陽光発電システムの設置時に補助金を出しているケースがあるため、さらにお得に購入できる可能性があります。
エコキュートと太陽光発電システムを同時に設置すれば、光熱費の削減やオール電化住宅の実現など、さまざまな面でメリットを得られるので、セットでの導入を検討しましょう。
東京都の補助金の対象となるエコキュートとは?
東京都の「熱と電気の有効利用促進事業」で補助金の対象となるエコキュートの条件は以下のとおりです。
- 未使用品
- 年間給湯効率が一缶なら3、多缶なら3.0以上
- 太陽光発電システムとの連携機能を持つ
上記の条件を満たすエコキュートをメーカーごとに解説します。
三菱
三菱エコキュートの場合、Pシリーズやおひさまエコキュートなどの、給湯効率が高く、ど「お天気リンクEZ」を搭載しているタイプが対象です。
太陽光発電システムによる電力の有効活用のために翌日の天気予報をインターネットで参照し、夜間に湯沸かしする量を調節します。
パナソニック
パナソニックエコキュートの場合、JPシリーズやJシリーズ、おひさまエコキュートなどの「ソーラーチャージ」を搭載しているタイプが対象です。
翌日の天気予報をアプリやHEMS経由で参照、もしくは手動による入力で、夜間の湯沸かし量を調節して節電を行います。
ダイキン
ダイキンエコキュートの場合フルオートタイプのXシリーズやおひさまエコキュートなどの「昼間シフト機能」を搭載するタイプが対象です。
昼間湯沸かしの開始・終了時刻を手動入力することで、太陽光発電システムの余剰電力をかしこく活用することができます。
おひさまエコキュート
おひさまエコキュートとは、太陽光発電システムとの連携を前提としたエコキュートです。
通常のエコキュートは夜間にお湯を沸かしますが、おひさまエコキュートは日中の余剰電力でお湯を沸かす仕組みとなっています。日中に沸かすため、お湯を沸かすために必要なエネルギーが少なく、放熱ロスを抑えられることがメリットです。
おひさまエコキュートは三菱やパナソニック、ダイキンで販売されており、国の「給湯省エネ2025事業」と都の「熱と電気の有効利用促進事業」の条件を満たします。
設置するための条件はありますが、エコキュート選びで迷ったら選択肢の1つとして検討してみましょう。
また、他のメーカーも補助金の対象となるエコキュートをラインナップしています。「sky-ecoキュート」は業界一筋の専門スタッフがお客様の環境に合った機種のご提案やご相談も無料で受け付けております。ぜひ窓口までお問い合わせください。
東京都のエコキュート助成金の申請手続き
東京都のエコキュート助成金の申請手続きは以下の4段階となっています。
- 1. 事前申し込み
- 2. 契約・施工
- 3. 審査・交付決定兼確定額通知
- 4. 助成金支払い
注意点は「1.事前申し込み」の際に見積書が必要になることです。エコキュートの購入・設置を依頼する業者を決めておきましょう。
業者選びはトラブル時にも安心できる、地元の業者がおすすめです。複数の候補から見積書をとって比較・検討することや、設置実績の豊富さをHPなどでチェックしておくと安心できます。
1.事前申し込み
エコキュートの購入・設置を依頼する業者を決めたら「見積書」をとり、「事前申込書」「誓約書」と一緒にクール・ネット東京に提出します。申請はクール・ネット東京のHPからオンラインで、または用紙を入手しておこなってください。
2.契約・施工
事前申し込みが完了すると、その旨を伝える連絡が来るので、エコキュートの購入・設置を依頼する業者と契約を結び、工事に入ります。
施工が完了したら「助成金更新政兼実績報告書」をクール・ネット東京のHPからダウンロードして記入、提出してください。
提出は事前申し込みの受付から1年以内など、期限が決まっているので注意が必要です。
3.審査・交付決定兼確定額通知
「助成金更新政兼実績報告書」を提出すると、クール・ネット東京が審査をおこないます。通過した場合「交付決定兼確定額通知書」が送られて来るので、助成金の振り込みまで大切に保管しておきましょう。
4.助成金支払い
助成金が口座に振り込まれるのは「交付決定兼確定額通知書」の送付から1〜2カ月後になります。振り込んだ旨の連絡は特に行われないので、数カ月たっても振り込まれないようなら、クール・ネット東京に連絡してみましょう。
申請はエコキュート設置業者に依頼しよう
東京都のエコキュート助成金の申請手続きをみてきましたが、提出する書類が何種類もある上に、不具合があったら再提出しなければなりません。記入には専門的な知識も必要になるので、申請するのは正直面倒でしょう。
さらに面倒なことに、エコキュートの補助金・助成金は国や区市町村も用意していますし、太陽光発電システムと同時施工する場合、そこでも同じような申請手続きを踏まねばなりません。
補助金・助成金の申請をご自身でするのが面倒なら、エコキュートや太陽光発電システムの設置業者にまかせてしまいましょう。
エコキュートの購入・設置業者選びには、補助金・助成金の申請に慣れているかのチェックも大切です。
東京都のエコキュート助成金の注意点
エコキュート助成金の申請を業者にまかせるとしても、注意する点はいくつかあるものです。うっかりしていると助成金がもらえないこともありえるので、以下の項目に目を通しておきましょう。
東京都が実施する他の補助金・助成金との併用はできない
「熱と電気の有効利用促進事業」でエコキュートの補助金を貰う場合、都が行っている別の補助金や助成金で同じエコキュートの申請はできません。
例えば、東京都ではエコキュートの購入時にポイントを付与する「東京ゼロエミポイント」を行っており、エコキュートは1万2,000円分のポイントが貰えます。
「熱と電気の有効利用促進事業」で補助金を貰う場合、「東京ゼロエミポイント」でエコキュートのポイントを貰うことはできないので、注意しましょう。
期間が決まっている
クール・ネット東京の「熱と電気の有効利用促進事業」の申請期間は、毎年3月31日までで、4月1日を過ぎたら翌年度の申し込みとなります。
記事執筆時点で令和10年3月31日まで開催する予定ではありますが、利用を考えている方は早めにエコキュートを購入しましょう。
予算額が決まっている
「熱と電気の有効利用促進事業」に限らず、補助金制度は予算額が決まっています。期限内であっても予算が尽きたら終了するので、なるべく早めに申し込むと良いです。
なお、「熱と電気の有効利用促進事業」の場合は令和5年度が総額496億円、令和6年度が総額683億円と高額な補助金制度となっています。
まとめ
クール・ネット東京の「熱と電気の有効利用促進事業」は、エコキュートの新設・入れ替えを検討している方を後押ししてくれる制度です。
東京都が用意しているのは最高で22万円の助成金です。国や区市町村の補助金・助成金と併用もできるので、エコキュートの購入へのハードルがぐっと低くなります。
ただし、東京都や国、区市町村の補助金・助成金には、それぞれ交付条件が決められており手続きも煩雑です。いくつかの注意すべき点もあるので、慣れないと混乱してしまうでしょう。
おすすめは実績豊富な販売・施工業者を選んで、補助金・助成金の申請も依頼することです。豊富な実績をもつ「sky-ecoキュート」へ、是非お問い合わせ下さい。
光熱費が安く環境にも優しいエコキュートは今や必須の設備です。東京都が用意する助成金を利用して、エコキュートのメリットを実感してください。